I Love You のかわりに

作者

おだ

企画概要

DOUBLES -ダブルス-

この企画では「ひとり2役」というチャレンジを織り込むことを主な目的としています。
*DOUBLES!! というマークをつけて表示していきたいと思います。
物語のジャンルや方向性は制限を加えませんので、脚本ベースとしても新たなチャレンジをしていきたいと思います。

概要

I Love You のかわりに
夏目漱石の逸話が有名ですが、
二葉亭四迷もまた「愛している」の代わりに「あなたのためなら死んでもいいわ」と訳しました。

登場人物

  • 広春 男性 槌田 広春(つちだ ひろはる)
  • 安奈 女性 高崎 安奈(たかさき あんな)
  • 一輝 男性 山川 一輝(やまかわ かずき)*Doubles!!
  • 二葉 男性 山川 二葉(やまかわ ふたば)*Doubles!!

本編

I Love You のかわりに

 *夏目漱石の逸話が有名ですが、
  二葉亭四迷もまた「愛している」の代わりに「あなたのためなら死んでもいいわ」と訳しました。


  ***

 *山の中。小川のせせらぎと、夏の夜の虫の鳴き声

一輝「空が、きれいですね」
広春「えーーっと、なんだっけ、あ、思い出した。 『もう死にたい』」
一輝「どうしたんですか?」
広春「ちがったっけ?」
一輝「なんですか急に?なんかあったんですか?」
広春「え?お前、知らない?」
一輝「知らないって?なにが?」
広春「あれだよ、夏目漱石と、その嫁さんだっけ?  ん?嫁じゃねぇか? あれ?」
一輝「あの……話が見えないんですが……」
広春「いや、いいよ。別にお前にそう伝えたいわけじゃないから」
一輝「っつーか、アレですよ?」
広春「なに?」
一輝「『空がきれいですね』って言われて、『もう死にたい』は病気ですよ」
広春「そーだな、病んでるな~。現代の人間社会はもう病みっぱなしだよ」
一輝「なんか、あったんですか?」
広春「なーーんも、無ぇ」
一輝「なーーんも、ですか?」
広春「あー、でも、気になるから、聞いてみる」
一輝「ケータイも便利になりましたね~、つちださん、スマートフォンにしたんですか?」
広春「そーだなー、よし。っつーか、電波わりぃな」
一輝「そりゃ、そうですよ。ここ、どこだと思ってるんですか?」
広春「お!いける、いけるぞ!よーーーーーし、いっけーーーーー!」
一輝「わかりました?」
広春「え?なにが?」
一輝「さっきの、気になること」
広春「待ちだ。」
一輝「町?」
広春「待つんだ。不幸は寝て待て」
一輝「果報は寝て待てでしょ?」
広春「なんでもいいが、寝てる間に届くさ」
一輝「こんなにずーーと空見上げてたことなんてありませんよ」
広春「そりゃぁな」
一輝「っつーか、せっかくこんなところに来たんですから、ケータイ切ってりゃいいのに」
広春「ビジネスに生きる男は、スマートに生きねばならん」
一輝「はぁ」
広春「そういやぁ、アレは?」
一輝「なんですか?」
広春「ふたごのカタワレ」
一輝「カタワレですか? さぁ? アンナさんとコーヒーでも飲んでるんじゃないですか?」
広春「ふたごってあれか?」
一輝「なんですか?」
広春「カタワレがなにやってるかわかるのか?」
一輝「わかりませんよ。ボクはボクだし、フタバはフタバで勝手に生きてますから」
広春「ほ~、そんなもんか~」
一輝「そんなもんですよ」
広春「とか言っといて、アレだろ?ケータイ無くてもメールできるんだろ?」
一輝「バカ言わないでくださいよ。僕らはロボットか何かですか?」
広春「ロボットだったら、いいなぁ~」
一輝「そうですかねぇ?」
広春「(何かを思い出して)あ、そうだ、おい、ヤマカワ?」
一輝「はい?」
広春「いいか、今夜は寝ずの番だ。不眠不休で戦わねばならん」
一輝「はぁ、そうですか」
広春「そして、だれにも見つかってはならん」
一輝「こんなへんぴなところじゃ、だれにも見つかりませんよ」
広春「その、油断が足元をすくわれるんだ」
一輝「は~、そーですね」
広春「一攫千金だ。あたればデカイ!」
一輝「ひとりでよかったんじゃないですか?」
広春「こんな山奥に、ケータイの電波すら届きそこなうこんな山奥でか?!」
一輝「ええ。別に、死にませんよ」
広春「その油断がな!その油断があかんねん!わからへんのか!わからへんのんか!」
一輝「いたいいたい、つかまないでくださいよ」
広春「覚えておけ!熊が出たら、寝たふりだぞ!いいな!」
一輝「それ、違います。よくないですけど、まぁ、いいや。
    ――で、ひとつ質問なんですけど、
    こんな山奥にテント張ってなにするんですか!」
広春「ふふふふふ、はははははははは、一攫千金よぉ!この乱世を征するは、一攫千金よぉ!」


   ***

 *ファミレスっぽいところで
 *ケータイがなりはじめる
安奈「ちょっとごめん、」
二葉「あ、いいですよ」
安奈「あ、なんだ。メールか。ん?なに?」
二葉「急ぎなら、表で電話できますよ?」
安奈「あ、大丈夫、メールだった。 ねぇ、フタバくん?」
二葉「なんですか?」
安奈「フタバくん、このメールの本文そのまま読むから答えてね?」
二葉「クイズですか?」
安奈「件名――『もう死にたい』じゃなかったっけ?」
二葉「え?」
安奈「本分――「夏目漱石の、カッコ(「)空がきれいですね。(」)カッコ閉じ、の答えとしてふさわしいものは何か?」
二葉「え?なんですか?」
安奈「これって、宝のありかだったりする?」
二葉「いや、それはたぶん、ちがうと思いますけど……」
安奈「もしくは、何かの暗号?」
二葉「えっと、たぶん、そっちのほうが、まだ『脈あり』かと思われます、はい」
安奈「『空がきれいですね?』ってなに?」
二葉「わかんないです。安奈さんの思い当たる節は?」
安奈「『今日の天気?』でも、」
二葉「東京はめっちゃ曇ってますよ?午後から雨かもです」
安奈「えー、なに?『空がきれいですね』ってなに?」
二葉「なにかの作品タイトルですかね?」
安奈「えー、だったらなおさらわかんないじゃん」
二葉「夏目漱石くらいは、知っててバチあたんないと思いますよ?」
安奈「ん~と、なんだっけ?猫?」
二葉「うん、正確にタイトルを!どうぞ」
安奈「俺様は猫!名前はまだない!」
二葉「うわー、わざとでしょ?」
安奈「いや、まって、」
二葉「え?マジですか?」
安奈「こういうクイズっぽいのすっごい苦手」
二葉「安奈さん、仕事だとキレモノなのに、こういう一般常識っぽいの皆無ですよね」
安奈「でしょー、デキルオンナは違うのよ」
二葉「答え言いますか?」
安奈「まって。フタバくん、言わないで。このままじゃ、アタシのニュートン死んじゃう」
二葉「ニュートンじゃなくて、ニューロンでしょ?
二葉「ニュートンって何ですか、いつからアイザックさんの彼女気取りですか?」
安奈「えーっと、なんだっけ」
二葉「厳密に言うと、ニューロンじゃなくて、シナプスですけどね」
安奈「思い出した!」
二葉「はい、答えをどうぞ!」
安奈「ぼっちゃん!」
二葉「そっちかー、そっちいっちゃったかー」
安奈「え?違う?」
二葉「で、そのメールだれからですか?もしかして、つちださん?」
安奈「うん、ほら、つちだひろはる」


   ***

 *スコップで土を掘り起こす音
広春「いいかー、ヤマカワ!」
一輝「なん、で、すか? ふーー」
広春「ヤマカワカズキ! 手を止めるな!手を!」
一輝「いま、一瞬だったじゃないですか、」
広春「いいか!今夜が勝負なんだ!日が高いうちに、やれることをやっておかんと、一攫千金が遠のくぞ!」
一輝「口動かしてないで、スコップ動かしてくださいよ」
広春「いいか!ヤマカワ!」
一輝「なんですか?ふー」
広春「手を止めるな!」
一輝「だ、か、ら、そこにつったってる、つちだひろはるさんはなにをやってるんですか?
   ボクがここを3回掘る間に、」
広春「おう!手を止めて休んでいる」
一輝「開き直んな」
広春「よーし、スケさん、カクさん、もういいでしょう」
一輝「あーー、しんどい」
広春「今夜はここで野宿だ」
一輝「え?なんで?あっちにテント張ったじゃん?」
広春「(一文字ずつ威圧感のある表情で)ここで、野宿だ。」
一輝「いいじゃん、テントあるんだし」
広春「いいかー、かずき?」
一輝「なんですか?」
広春「俺が、ここで野宿だといったら、ここで野宿だ」
一輝「ひとつだけいいですか?」
 *ケータイがなり始める
広春「なんだ」
一輝「こんな山奥になにしにきたんですか?」
広春「なんだ?、わりぃ、ちょっとすまん」
一輝「なんだよー、わけわかんねぇ」
広春「ほぉ、答えがわかったぞ、かずき!」
一輝「なんの?」
広春「いいか、ヒントだ。
広春「『夜に空にうかぶものあり、乙女心はなんじの言葉に問いを見出さん』」
一輝「あ~、そっちか」
広春「なんのことだ?」
一輝「そういうのいいですよね~」
広春「おいおい、なんだ!なんなんだ!」
一輝「いわゆる、アレですよ。一攫千金?」
広春「! なに!なんだ新しい暗号か!?」
一輝「いやいや、それ、ふるーい言葉あそびですよ。あーーすっきりしたー」
広春「なんだ!なんなんだ!」
一輝「あー、でも、それわかる人にはわかりますよ」
広春「おいーーーーー!」
一輝「だれからのメールですか?」
広春「アンナだ、高崎安奈」
一輝「だとしたら、からかわれてますよ」
広春「なにお!!!!」


   ***

安奈「――で、なんて送ったの?」
二葉「『夜に空にうかぶものあり、乙女心はなんじの言葉に問いを見出さん』。って」
安奈「えーぜんぜん、意味不明」
二葉「わかんなかったら、電話してくるでしょ?」
安奈「えー、でも、ツッチー、電話通じないかもって言ってたよ?」
二葉「メールできるんですから、圏外じゃないでしょ」
安奈「あーそっか。電話してみよーっと」
 *電話呼び出し音
安奈「あ、もしもしツッチー?」
広春「俺だ!」
安奈「うるさいなー、ふつーに出てよ」
 *プチ
安奈「あ、切られた」
 *電話呼び出し音
広春「はい、つちだひろはるエンターテイメントコーポレーション財団、
広春「中央局広報部広報事務次官補佐、つちだひろはる本部長です」
 *プチ
二葉「あんなさん、今、なんで切ったんですか?」
安奈「ウザイから」
 *電話呼び出し音
広春「はい、もしもし」
安奈「フツーに出れるんじゃん。もしもしあのね?」
広春「はい、もしもし」
安奈「答え、わかった?」
広春「わからん。だから、今掘ってる」
安奈「ほってる?」
広春「だから、ほってるから、忙しい」
安奈「なにを?」
広春「地球」
安奈「ちょっとまってね。
安奈「(二葉に向かって言う)なんか、地球掘ってるらしい」
二葉「????!?!」(無言でOK)
安奈「もしもし、で?どう?」
広春「どうもこうもない。今夜が勝負だ。だからこそ、今やれることを最大限やるのみだ」
安奈「ちょっと、いい?」
広春「なんだ」
安奈「今、なにしてんの?」
広春「一攫千金すべく、山篭りだ」
安奈「え?ウソ、マジでやってんの?」
広春「アンナ、お前を信じた結果だ」
安奈「うっそ。本気で?」
広春「そうだ、だからこそ、だからこそ!だからこそ!」
 *プチッ ツーツーツー(途切れる音)
安奈「あれ?もしもし?もしもーし?」
二葉「地球掘ってるってなんですか?」
安奈「アレ、あの人、本気で信じたみたい、あの話」
二葉「あの話って?」
安奈「山で、一攫千金。」
二葉「一攫千金?」


   ***

 *薪の燃える音
一輝「で?一攫千金ってなんですか?」
広春「ちいさな労働で、大きな対価を得るという四文字熟語だよ」
一輝「そういうことを聞いてるんじゃありませんよ」
広春「(かしこまって)おまえには、言っておいたほうがいいかもしれんな」
一輝「なんですか?」
広春「ともに戦う戦友だから、な」
一輝「どういうあれですか?」
広春「カブトだ、勇者のカブトがこの山奥に眠っている。
   そして、今宵、その力を呼び覚まし、そのカブトは天を仰ぎし、勇者へと化す」
一輝「なんですか?その呪文」
広春「いにしえの時代から伝わる、伝説だよ。知らないのかい?一輝くん?」
一輝「掘って出てくるもんなんですか?」
広春「掘って出てくるのは、たいしたもんじゃない。
   そうだな、掘ってもつぶれてしまっては意味がないからのぉ」
一輝「なんなんですか?」
広春「まぁ、あせるな」
一輝「一攫千金ですか?」
広春「男の、ロマンだ」
一輝「へ~。そんなに金が必要ですか?」
広春「そうだな、男には、そういうタイミングが来るのさ」
一輝「なんか意味ありげですね」
広春「銀の秘宝に導かれし、音と煙で満たされし館に立ち入ること、危うし、すなわち、誘惑と、死、あるのみ」
一輝「なんかものものしいですけど、だいたいわかりましたよ?それ」
広春「お、さすが、戦友」
一輝「もう一回ゆっくり言ってもらっていいですか?」
広春「えっとねぇ、銀の秘宝に導かれし、音と煙で満たされし館に立ち入ること、危うし、すなわち、誘惑と、死あるのみ」
一輝「そりゃ、自業自得ですよ」
広春「おととい、パチンコやりすぎた、あともう一回、もう一回まわってれば確変確定だったんだ。
   いくら吸い込まれえたと思ってんだよ、あの店員」
一輝「で?結局?」
広春「『お客様、閉店のお時間でございます』とかなんとかいいやがってよぉ」
一輝「出てたんですか?」
広春「出てねぇよ」
一輝「1箱も?」
広春「あったりまえじゃねぇか」
一輝「そりゃ、肩たたかれますよ。」
広春「あ~あ、ついてねぇよ。ことごとくついてねぇよ」
一輝「で、山奥の一攫千金は、可能性あるんですか?」
広春「この、秘密兵器で確実さ!」
一輝「なんですかそれ」
広春「じゃーーーーん」
一輝「はぁ? ハチミツ?」


   ***

二葉「ハチミツ?」
安奈「そ、ハチミツ持って、山篭り」
二葉「よりにもよって、アニキつれて?」
安奈「そ。だって、つっちー、友達いないもん」
二葉「友達って」
安奈「だから、山に、ハチミツ持って行って、」
二葉「カブトムシですか?」
安奈「男のロマン!とかなんとか言ってた」
二葉「そんなに金(カネ)が必要ですか?」
安奈「べつに、あってこまるもんじゃないじゃない?」
二葉「そうですけど」
安奈「だから、アタシに保険、かけてくれたの。毎月ちゃんと払えば大丈夫。って」
二葉「安奈さんに?」
安奈「ツッチーになんかあっても、大丈夫だからって」
二葉「いつですか?」
安奈「2ヶ月前?」
二葉「あのつちださんが?」
安奈「そ、あのツッチーが」
二葉「だって、あのひと、ただの遊び人ですよ?」
安奈「だけど、アタシのこと守ってくれるって約束したの」
二葉「はぁ。そうだったんですか」
安奈「男って、気まぐれでしょ? だから、アタシうれしかったの」
二葉「つまり、もし、今夜、つちださんの身に何かあったら?」
安奈「アタシ、死ぬまで遊んで暮らせるって、つっちー言ってた」
二葉「なーんだ、それこそ、一攫千金じゃないですか」


   ***

 *スコップで何かを殴る音
 *倒れるっぽい音
一輝「なーんだ、簡単なことじゃないですか、つちださん、」
 *スコップで土をすくう音
 *夜の虫の音
一輝「知り合いも居ない。友人は僕ら兄弟と、安奈さん、よいしょっと」
 *スコップの音
一輝「昼間のうちにできること、ですか」
 *スコップの音
一輝「墓穴を、ふーー、墓穴をほりましたね。
   カブトムシとか、わけのわかんないことを言ってるからです」
一輝「いいですか、ケータイも家に置いておけばわかんないですからね。
   ちゃーんと、充電して、ちゃーんとお金だけは払っておけば、
   ちゃーんと生きてる証拠になりますし。
   警察には、3人ともが同じ事を言えば、って。
   まぁ、その、必要も、よいしょっと、ないんですけどね。
   要は、一年くらい後に、捜索願をだせばいいだけですから。
   果報は寝て待て。ですか?」


   ***

二葉「いやぁ、たとえばですよ。たとえば」
安奈「やだー、そんなのヤだからね」
二葉「僕ら兄弟が、そんなこと、考えると思いますか?」
安奈「わかんないじゃん。」
 *ケータイが鳴る
安奈「あ、メールだ。
   あはは、うわさをすれば、つっちーーじゃん」
二葉「元気ですね、メールでもうざそう」
安奈「そこがいいところよ?」
二葉「読んでくださいよ?」
安奈「えー、ヤダ、ばれたら殺される」
二葉「誰にもいいませんよ」
安奈「じゃあ、読むね
   ――件名―― 答えがわかった
   ――本文――
   夏目漱石は、I love you.の代わりに、口語的表現で意訳したようです。

安奈「え、なんか雰囲気違くない?」
二葉「いいから、続きを読んでくださいよ」
安奈「えっと、
   ――ちなみに、今夜は月がきれいですよ。
   ――ね?二葉亭四迷さん?」
安奈「えー、なにこれ、ぜんぜーんわかんない。
   二葉くんわかる?」
二葉「あー、国語でやったんで、その答え、覚えてますよ。
   二葉亭四迷って人も、おもしろい表現で訳してますから」
安奈「なにそれー、なんかアタシばっかりわかってなくて、なんかムカつく」
二葉「まぁ、なんていうか、それ、あれですよ」
安奈「なに?」
二葉「一攫千金?」
安奈「えー、また暗号?」
二葉「いえ、黙っていれば、ラクして生きていけます」
安奈「えー、なに?」
二葉「すべて、終わったってコトですよ、きっと」


  -END-


『I love You のかわりに。』

 キャスト

 槌田 広春 つちだ ひろはる :――
 高崎 安奈 たかさき あんな :――
 山川 一輝 やまかわ かずき
 山川 二葉 やまかわ ふたば : ――



P.S.

安奈「おかえりー」
一輝「……」
二葉「……」
安奈「カズキ?、ふたば?ふたりとも、変な顔して、どーしたの?」
 *ここまでは不穏な空気。
 *走ってくる足音。
広春「じゃーーーん、一攫千金じゃーーー!」
安奈「つっちー!」
一輝「もうね、一晩かけて穴掘って、それまた埋めて、って無駄ですから。」
広春「ヘラクレスオオカブトじゃーーー!」
二葉「それ、売っていくらになるんですか?」
広春「しめて、5680円なーりー!オスメスペアなら1万円なーりー」
安奈「すっごーい。一攫千金じゃーん!つっちーすごーい」
広春「だろー!」
二葉「ちょっとまってくださいね、日本にいたっけ?ヘラクレスって」
 *数秒待って。
二葉「ヘラクレスオオカブトの生息地って、南アメリカらしいですよ?」
広春「まじでか!うおっしゃー!燃えてきたぁ!」
安奈「つっちーかっこいーーーー」
広春「安奈っーーー! いくぞーーー!あめりかーーー!」
安奈「おーーー」
一輝&二葉「『はぁ、だめだこりゃ』(重ねて)

  -END-







ボイスドラマ

製作:文色 2013.03.03
脚本:おだ
音響:友鐘
出演:
槌田 広春 つちだ ひろはる : 友鐘
高崎 安奈 たかさき あんな : はね子
山川 一輝 やまかわ かずき : おだ *Doubles!!
山川 二葉 やまかわ ふたば : おだ *Doubles!!

時間:18分46秒 (25.7MB) [再生する]

  

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